春菊入り卵焼き

Categories 香港味探検
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 皇帝菜(ウォンダイチョイ)という青菜をここで紹介したのは6年前のこと。今では街市(市場)でもスーパーでも手に入る香港の一般的な青菜のひとつになりました。記事が出た当初、読者の方から「うちの近所では全然見かけません」と言われて冷や汗をかいたのも、今では懐かしい思い出です。あの頃の皇帝菜は情報も少なく、春菊によく似た野菜ということで紹介しましたが、最近は、皇帝菜を春菊の名で売っている店もあるほどで、すっかり皇帝菜イコール春菊ということで定着したようです。

 おかげで我が家ですき焼きをする時に、わざわざ日系スーパーまで行かずに済むので助かります。しかし先日、皇帝菜を買いに近所の街市へ出かけたところ、この日は運悪く品切れ。どうしようかと困っていると、店の人に、「皇帝菜の代わりなら、これがいいわよ」と教えられたのが、今日ご紹介する唐蒿(トンホウ)です。皇帝菜より葉の色が薄く、長さも半分の15センチ程度。皇帝菜のように葉にギザギザが入っていますが、全体に丸みがあって、可愛らしい感じの葉っぱです。

 「さわやかな香りで、私は皇帝菜より好き」と店の人が強く薦めるので買って帰り、すき焼きに入れてみました。なるほど、確かにとてもいい香りです。というか、これ、まるっきり春菊の香りなんですけど?!

 調べてみたら、これは日本では「大葉シュンギク」と呼ばれる春菊の一種だそうです。九州や四国でよく食べられている品種だそうで、ということは、そちらの地方出身の方にとっては、 唐蒿こそ春菊だったのですね。

 唐蒿というのは香港でよく使われる表記で、正式には、「茼蒿」と書きます。「茼」は「しゅんぎく」、「蒿」は「よもぎ、雑草」の意味なのだとか。こちらの方が皇帝菜よりも由緒正しい名称のようです。

 春菊の仲間同士で香りもよく似ているとはいえ、唐蒿の外観は皇帝菜とかなり違います。皇帝菜は、しゃきしゃきとして、ややぬめりのある茎が特徴ですが、唐蒿にはそうした茎はなく、葉が多くて、柔らかい食感。どちらを選ぶかはお好みで、と言うしかないでしょう。

 中国料理での春菊の食べ方は、日本とほとんど変わりがありません。炒めたり、ゆでて和えたり、汁ものの具にしたり。香港では、そのまま火鍋に入れたり、油で炒めて食べることが多いようです。

 とはいえ、香港風の青菜炒めはここで何度も作り方を紹介してきたので、今回は違うレシピにしました。春菊に限らず、ニラやネギなど、香りのよい野菜を使うとおいしい卵焼きです。

 ふっくらしたオムレツ風ではなく、薄くカリッと焼いていきます。秘訣は、オリーブオイル(橄欖油/ガームラームヤウ)を使うこと。オリーブオイルは他の油よりも高温になるので、カリッと仕上がります。エクストラバージンオイルでなく、普通のピュアオリーブオイルで充分です。目玉焼きもオリーブオイルで作ると白身がカリカリに焼き上がるので、ぜひ試してみてください。

 唐蒿でも皇帝菜でも作り方は同じです。卵が入って春菊の風味がマイルドになるので、春菊が苦手な人でもあまり気にならずに食べられると思います(2014.4.12掲載)。

<唐蒿蛋餅 春菊入り卵焼き>

材料(直径約30センチ1枚分):

春菊 150g
卵(Mサイズ) 2個
小麦粉 大さじ2
水 大さじ2
チキンパウダー(鶏粉/ガイファン) 小さじ1/2
塩 小さじ1/4
砂糖 小さじ1/2
白こしょう 少々
オリーブオイル 大さじ2
チリソース(辣椒醤/ラーッジウジョン) 好みで

作り方:

1.鍋に湯を沸かし、沸騰したら春菊を入れ、さっとくぐらす程度ですぐにザルにあけ、水気を切る。
2.春菊のあら熱が取れたら、絞ってよく水気を切り、みじん切りにする。
3.ボウルに小麦粉と水を入れ、ダマにならないよう混ぜたら、チキンパウダー、塩、砂糖、白こしょう、春菊、卵の順に、よく混ぜながら加えていく。
4.フライパンにオリーブオイルを熱し、卵液を流し入れ、周囲がカリッとするまで両面焼く。
5.食べやすい大きさに切って、皿に盛りつけ、できあがり。好みでチリソースを添えて食べる。

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