何首烏入り桑寄生茶

Categories 香港味探検
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 前回、何首烏(ホーサウウー)という漢方薬を使ったレシピを紹介したところ、「もっと知りたい」というお問い合わせを数多くいただきました。「どこで買えるのでしょうか」というご質問もありました。もちろん、漢方薬局にありますが、私は街市(市場)で購入しました。

 ご近所の街市の中に、クコの実や干しナツメなどのドライフルーツや、豆類などの乾物を扱う店が必ずあると思います。こうした「身体によさそうな」食材を扱う店に、何首烏などの漢方薬も売られています。これらのものが雑多かつ整然と並べられている様子を目にするたびに、香港では食べ物と薬の境界線がないのだなあ、と実感します。

 そもそも漢方の概念は、「病いを治す」というより、「健康な状態に近づけようとする」もの。日常生活に取り入れながら、ゆっくりと身体の調子を整えて行くものなので、種類や効能をきちんと把握し、怖がらずにつき合っていけたらいいなと思っています。

 漢方が身近な存在にある香港ですが、香港人の皆が皆、漢方の扱いに長けているわけではありません。そこで、漢方薬を効能別にブレンドし、肉や野菜と一緒に煮込んでスープにしたり、砂糖で味つけてデザートにできるようにした漢方薬材セットが数多く市販されています。

 今回のレシピも、街市の乾物屋さんで購入したパックで作ってみました。

 桑寄生茶は、お茶ではなく、お汁粉のような感覚で食べるデザートです。漢方薬臭さや苦みは全くなく、香港人なら誰もが子供の頃から慣れ親しんでいる香港の伝統的な甘味です。

 桑寄生(そうきせい)はその名の通り桑の木に寄生する植物で、葉や枝の部分を薬として煮出して服用します。日本でも古くから万能薬として知られてきました。

 今回はその桑寄生茶のパワーアップバージョンとでも申しましょうか。桑寄生に、何首烏、蓮子(リンジー/蓮の実)、木耳(モッイー/キクラゲ)、黒豆(ハッダウ)、淮山(ワイサン/山イモを乾燥させたもの)を加えてあります。パッケージの効能書きによると、「肝臓腎臓機能を補い、肺を強化、血の巡りをよくし、胎児の状態を安定させ、耳鳴りやめまいに効き、髪を黒くし、高脂血症・高血圧症を予防、狭心症などにも有効である」。

 レシピに載せた分量は今回買った店の配合によるもので、他店では多少異なるかと思います。ご自分で薬材を購入する時の参考となるように、漢方薬局での重量表記・両(リョン)や銭(チン)を列記しましたが、桑寄生茶のパックはどこにでもあるはずなので、それを購入するのが一番簡単です。お近くの店を訪ねてみてください。

 今回使った薬材のうち、何首烏と桑寄生は食べられないので、鍋の中でバラバラに散らないよう、木綿の袋に入れます。この袋は、煮崩れしやすい具、特に小骨の多い魚を使ったスープ作りには欠かせないので「魚湯袋」と呼ばれ市販されています。麦茶パックでも代用できると思います。

 甘い汁状のデザートにゆで卵を加えるのは香港の習慣で、栄養価が上がるからなのだそうです。デザートとはいっても、やはり身体によいことが大切、という考え方がよくわかります(2012.3.17掲載)。

<何首烏桑寄生茶 何首烏入り桑寄生茶>

材料(4人分):

何首烏 18g(5銭)
桑寄生 75g(2両)
蓮の実 30g(8銭)
キクラゲ 34g(9銭)
黒豆 37g(1両)
淮山 34g(9銭)
水 1.5リットル
卵 4個
氷砂糖(冰糖/ビントン) 80g

作り方:

1.何首烏と桑寄生を水洗いし、煮出し用の袋に入れて口を締める。他の薬材も全て水洗いしておく。
2.深鍋に水を入れ、沸騰したら1を全て入れ、弱火にして1時間半、煮る。
3.ゆで卵を作り、殻をむいて2の鍋に入れる(卵の煮込み時間は好みで)。
4.何首烏と桑寄生の入った袋を取り出し(捨てる)、氷砂糖を加え、砂糖が溶けたら、火を止めて、できあがり。

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