鶏肉と紅ナツメの柔らか蒸し もち米添え

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 あるレストランで香港の代表的な家庭料理のひとつ「清蒸滑鶏」を食べたところ、それは今まで食べた「滑鶏」とは、ひと味違っていました。紅ナツメ(紅棗/ホンジョウ)がたくさん入っていて、肉の下には炊いたもち米が敷いてあったのです。味つけは甘口で、おこわのモチモチした食感も楽しめて、ちょっとしたアレンジでずいぶん味の印象が変わるものだと思いました。

 「清蒸滑鶏」は、下味をつけた鶏肉を蒸すだけの簡単な料理ですが、鶏肉を「滑らかな口当たりで、ふっくらと柔らかく」蒸すのは案外難しく、調味料を丁寧にもみ込んで下味をつけたら、かたくり粉と油で肉の表面をコーティングして、うま味を閉じ込めるようにします。シイタケとキクラゲを添えるのがこの料理の定番で、鶏肉から出た脂がキノコといい具合にからまって、相性は抜群。

 今回は、骨付き肉からしみ出てくる肉汁に紅ナツメの果汁が合わさった濃厚なダシを、下に敷いたもち米のおこわがすっかり吸い尽くす、というのが特徴です。

 炊き込みご飯ではありません。もち米はあくまで、鶏肉と紅ナツメのおいしいエキスの受け止め役であり、量は少しだけ。もち米は、香港で一般的なインディカ種の長粒米を使います。細いので、日本のもち米より火が通りやすく、電子レンジで加熱すれば、さらに簡単に調理できます。肉を乗せてもう一度蒸すので、やや固めに炊き上げます。レシピに書いた加熱時間は、我が家の800ワットの電子レンジの場合ですので、ご家庭のレンジに合わせて、時間を調節してください。

 香港では、鶏肉は滋養がある食べ物とされ、紅ナツメには血液の循環を促す働きがあると言われています。もち米にも身体を温める効果があるそうです。今日のひと皿は、これから始まる秋冬の季節に適した、栄養価の高い一品になりました。

 下味に使ったチキンパウダー(鶏粉/ガイファン)は、香港では万能うまみ調味料として重宝されているもので、鶏肉のエキスを主成分としたものです。スパイスが入っていないので、和洋中、どんな料理にも使え、これを鶏肉に少量もみ込むと肉のうま味が格段に増すのですが、もしお持ちでない場合は省略しても構いません。その時は、レシピにある塩の分量を小さじ1に増やして下さい。(2012.10.6掲載)

<糯米紅棗蒸滑鶏 鶏肉と紅ナツメの柔らか蒸し もち米添え>

材料(4人前):

もち米 1/2カップ
キクラゲ(乾燥したもの) 5g
紅ナツメ 10粒
水 適量
骨付き鶏肉(一口大のぶつ切り) 半羽(約450g)
塩 小さじ1/2
チキンパウダー 小さじ1
Aしょうゆ 小さじ1/2
 紹興酒 大さじ1
 かたくり粉 小さじ1
 サラダ油 小さじ1
 しょうが(せん切り) 少々
シイタケ(2つに切る) 3〜4個
長ネギ(小口切り) 少々

作り方:

1.もち米とキクラゲを、それぞれたっぷりの水に1時間浸しておく。
2.紅ナツメを小鍋に入れ、水をひたひたに注ぎ、弱火で、紅ナツメがふっくらとするまでゆでる(ゆで汁はとっておく)。
3.ボウルに鶏肉を入れ、塩とチキンパウダーをもみ込んで、表面に粘りが出てきたら、Aを順番に加えていく(そのつど、よく混ぜる)。
4.キクラゲと紅ナツメ、シイタケを3に加えて、混ぜ合わせる。
5.耐熱器に、水気を切ったもち米を入れ、紅ナツメのゆで汁1/4カップ(米に対しひたひた量)を注ぎ、ラップをして、電子レンジで3分加熱する。上下を混ぜて再び3分加熱したら、そのまま3分間蒸らす。
6.蒸し上がったもち米を耐熱皿に敷き、4を乗せて、蒸気の上がった蒸し器で10分間蒸す。
7.鶏肉に火が通ったら、長ネギを散らして、できあがり。

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