マレーシア風スペアリブの漢方スープ

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 マレーシア帰りの友人から、お土産をもらいました。ある店で食べた肉骨茶(ヨッグワッチャ)がとてもおいしかったそうで、その店の秘伝だという「肉骨茶の素」を買って来てくれたのです。

 肉骨茶というのは、骨付きの豚肉とニンニクを漢方薬と一緒に煮込んだスープで、マレーシアやシンガポールの名物料理です。もともと中国の福建省から移り住んで来た中国人が故郷の味を懐かしんで考案したものだと言われ、現地での呼び名「バクテー」というのも福建語が元になっているのだそうです。

 肉骨茶と言っても、茶葉は入りません。なぜ茶と呼ぶのかについは諸説ありますが、漢方ドリンクを「涼茶」と呼ぶ中国人の感覚では、薬草を煮出したものは全てハーブティーなのかもしれません。

 「肉骨茶の素」は煮込み用の漢方薬を調合したもので、香港でも手に入ります。東南アジア食品店には必ずありますし、そもそも、漢方薬入りの煮込みスープは香港人にも馴染み深いもの。 広東式のスープの材料を売る店にも、肉骨茶用に調合したパックが売られています。

 内容はどこもほぼ同じで、当帰(とうき)、川芎(せんきゅう)、玉竹(ぎょくちく)、玉桂(シナモン)、八角(スターアニス)、白こしょう、甘草(かんぞう)、杞子(クコの実)、大棗(ナツメ)など。店ごとの味の違いは、これらの配合の違いによるところが大きいようです。

 また、豚肉とニンニクだけの具に、お粥屋で売っている細長い揚げパン(油條/ヤウティウ)を添える、というのが香港でよく見かける肉骨茶ですが、キノコや野菜、揚げ豆腐なども入れた鍋もののような肉骨茶を出す店もあります。

 いずれにしても、漢方薬とニンニク、肉のエキスのおかげで、食べると身体が温まり、ふつふつと力が沸いてくるようなスタミナ満点の料理です。

 本来、ニンニクは、ひと粒づつほぐした後、皮をむかずに煮込みますが、頭の部分を切り落としただけのかたまりのまま煮た方が、煮崩れしにくいように思います。よく煮えたニンニクは甘く、口の中でとろけて、つい食べ過ぎが心配になるほど。

 香港で売られている骨付きの豚肉は各種あり、スペアリブなら、脂身が多い「腩排」や赤身の多い「赤排」「肉排」など。肉の付いた背骨も手に入りますし、軟骨が付いた部位ならしっとりと柔らかく煮えて上等です。何種類か組み合わせると、味の違いが楽しめていいかもしれません。

 本場の肉骨茶は、スープの色が白っぽいものと、茶色いものの2種類あるようですが、香港で見かけるのは茶色いスープです。この色は、老抽(ロウチャウ)という色づけしょうゆによるもので、ごく少量で、濃い茶色とやや甘口のしょうゆの風味がつきます。塩分はさほど多くないので、見た目よりも塩辛くありません。和食の煮物をこっくりとした色合いに煮上げるのにも役立つので、小瓶を1本持っていると便利です。(2012.10.20掲載)

<肉骨茶 マレーシア風スペアリブの漢方スープ>

材料(4人前):

骨付き豚肉 1kg
ニンニク(薄皮をむいて、頭の部分を切り落とす) 3個
肉骨茶の素 1袋
水 2リットル
老抽 大さじ1
塩 少々
油條(2センチ厚さに輪切り) 適宜
長ネギ(小口切り) 少々

作り方:

1.深鍋に熱湯(分量外)を沸かし、豚肉を3分間ゆでたら、冷水にとり、よく洗う。ゆで汁は捨てる。
2.深鍋に再び水を入れ強火にかけ、沸騰したら、豚肉、肉骨茶の素、ニンニクを入れ、弱火で1時間半から2時間煮込む。
3.肉骨茶の素を取り出し、老抽と塩を入れ、味を整え、火を消す。
4.肉骨茶を碗によそい、油條を加え、長ネギを散らして、できあがり。
*メーカーによっては今回の分量では肉骨茶の素を2袋必要とする場合もあるので、袋の説明書きを確認してください。

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