ネギ入り焼きパン

Categories 香港味探検
0

 

 夕飯の買いものに行かれなかったある日。どうしようか、と思いながら冷凍庫を開けると、台湾製の羊鍋の素を発見。これは骨付き羊肉とスープがセットになった調理済みの冷凍食品です。さらに庫内からは、スーパーの総菜売り場で買って冷凍保存しておいた葱油餅(チョンヤウベン)も出てきました。ここでふと頭に浮かんだのが、羊のスープにパンを浸して食べる新疆辺りの人々の食事の光景。台湾の羊鍋と上海の葱油餅、かなり無理矢理ですが、この日の献立はこれで決まりです。

 その結果はというと、これが予想以上のおいしさ。羊は白飯より小麦の風味がよく合うのだと実感しました。

 葱油餅は、小麦粉を練った生地にネギのみじん切りを巻き込んで焼いたもので、北京や上海、台湾などで軽食として食べられています。たっぷりのネギの香りと甘さが堪能できる、素朴で味わい深い食べものです。

 私が見たところ、香港には3種類の葱油餅があるようです。 ひとつは、8ミリ程度の薄さの丸いお焼きのようなもの。粉と水で作った生地にネギをはさみ、油を塗りながら何回も折り畳んでは伸ばして作るので、パイのような層になっているのが特徴です。インドに、パラーターというよく似たパンがあります。

 もうひとつは、北京や上海系の飲茶レストランで点心として出てくる葱油餅。ごく薄く伸ばした生地でネギを包み、輪っかに形成して油で揚げたもので、ベーグル型の春巻き、のような見た目です。外はカリッ、中はトロリとしたネギあんという食感が魅力的です。

 そして3つ目が、今回レシピを紹介する、イーストで発酵させたパンタイプの葱油餅。上海風のギョウザや肉まんを売る軽食店や、スーパーの総菜コーナーでよく見かけます。生地の感じから察するに、肉まんの皮の生地を利用しているのではないでしょうか。ほんのり甘みのある生地と塩味のネギのコンビネーションが抜群で、ゴマの風味がアクセント。そのまま食べても充分おいしいし、主食代わりにもなるボリュームです。今回、羊鍋に浸して食べてみたのもこれ。私が買い置きしている市販品もこのタイプで、朝食はこの葱油餅とミルクティー、なんて日もよくあります。

 パンタイプの葱油餅は発酵という手間がかかるので、ある程度の量を一度にまとめて作ることをお薦めします。余った分はラップで包み、冷凍庫で保存します。食べるときにレンジで温め、さらに油を少量引いたフライパンで両面をカリッと焼けば、おいしさが蘇ります。(2014.3.29掲載)

<葱油餅 ネギ入り焼きパン>

材料(直径約25センチ2個分):

薄力粉 500g
ベーキングパウダー 小さじ2
砂糖 大さじ2
Aドライイースト 小さじ2
 砂糖 ひとつまみ
 ぬるま湯 大さじ2
水 200cc
サラダ油 大さじ2
長ネギ(小口切り) 150g
塩 小さじ1
白ゴマ 少々
打ち粉(薄力粉) 少々
油 適量

作り方:

1.小さな器にAを入れてよく混ぜる(泡が出て発酵を始める)。
2.ボウルに、薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖を入れてよく混ぜたら、A、水、サラダ油を加え、よくこねる。
3.生地がなめらかなひと固まりになったら、軽くラップをかけて、40度程度の湯を張った器にボウルを浮かせて、発酵させる(30分から1時間)。
4.ネギに塩を混ぜる。
5.倍の大きさに膨らんだ生地を軽く押してガス抜きしたら、2等分する。
6.ラップを広げ、軽く打ち粉をしてから生地をひとつ乗せ、ラップをかぶせて、めん棒で直径約50センチまで薄く伸ばす。
7.ネギを表面に散らし、生地を端からくるくると巻いて棒状にした後、端からうず巻き状に巻いていく(直径約15センチの円盤状になっている)。
8.円盤状の生地を再びラップではさみ、上から押して、直径25センチまで伸ばす。
9.白ゴマをまぶし、多めの油を入れたフライパンで、弱火でじっくりと表面がきつね色になるまで、ふたをして焼く。
10.5、6分焼いて、中まで火が通ったらできあがり。残りの生地も同様にして焼く。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>