パパイヤとスペアリブのスープ煮

Categories 香港味探検
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 元朗(ユンロン)に住む知人から、自宅の庭で取れたというパパイヤ(木瓜/モッグワー)をもらいました。ひとつ1キロ以上もある立派な実です。知人いわく、特に手をかけたわけでもなく、勝手に伸びて、次々と実をつけたのだとか。パパイヤが庭ですくすく育つなんて、やっぱり香港は亜熱帯地域なのだなあ、と改めて実感しました。

 いただいたパパイヤは、まだ若く、鮮やかな濃い緑色。タイ風サラダにしようか、沖縄料理のようにいためて食べようか、それとも熟すまで放っておいて、デザートとして食べようかしら、と迷っているうちに日がたって、外皮が黄緑色に変わってきました。ツヤツヤしていた皮にシワが寄り始め、無事に完熟するかどうか心配です。

 結局待ちきれずに切ってみると、中はもう薄いオレンジ色に色づいて、タネも黒色に。パパイヤ特有の甘い香りもほんのりとします。しかし、かじってみると、果肉はまだ固く、甘みも全くありません。

 こういう半熟パパイヤをおいしく食べるなら、香港式に調理するのが一番。香港の家庭では、リンゴや梨、パパイヤなどのくだものを、肉と一緒に長時間煮込んだスープ(湯/ボウトン)をよく作ります。完熟果は煮崩れしやすいので、固い実の方が適しています。塩味のスープに、フルーティな香りと甘みが加わり、奥行きのあるおいしいスープができ上がります。

 特にパパイヤ入りのスープは、女性に大人気。香港では、パパイヤは女性のバストの成長を促すと言われているからです。

 今回紹介するパパイヤを使った「木瓜燉排骨」も、「バストを豊かにする」料理として知られています。実際には科学的根拠はなく、その効果のほどは、私にも何とも言えませんが、プラシーボ効果といいますか、淡い期待を抱いて、おいしく楽しく食べられるなら、それはそれでいいような気もします。

 湯は、具のエキスが溶け出たスープを味わうものなので、具はだしがら状態になってしまいますが、今日の「木瓜燉排骨」は、具の味も楽しめる、煮込み時間を短くしたスープ煮です。スペアリブ(排骨/パイグワッ)には豚肉の味がしっかり残り、軟骨部分は軟らかく、肉自体をおいしく味わうことができます。

 この料理は、未熟の緑色のパパイヤでもよく、その場合は、大根や冬瓜を思わせる滋味深いスープ煮になりますが、やや黄熟し始めたパパイヤを使うと、煮込んでいくうちに、ほのかな甘みと香りが出てきて、また別のおいしさになります。

 他の根菜やウリ類と同様、パパイヤも、じっくり煮込むことで、未熟でも半熟でも、生とは違ったうまみが引き出されてくるのです。

 そんなパパイヤの味を楽しむために、調味は塩だけで、肉の臭み消しにショウガを少々。これで充分うまみを感じますが、お好みで、紅なつめ(紅棗)やピーナツなどを入れてもいいですし、市販のスープストックやチキンパウダー(鶏粉/ガイファン)を加えれば、よりそうざいらしい濃厚な味に仕上がります。(2011.9.10掲載)

<木瓜燉排骨 パパイヤとスペアリブのスープ煮>

材料(4人分):

パパイヤ 1個(約1kg)
豚スペアリブ(一口大に切ったもの) 600g
しょうが(薄切り) 1片
水 1.5リットル
塩 少々

作り方:

1.パパイヤは半分に切り、中のタネを取り除き、皮をむいて、一口大に切る。
2.鍋に水(分量外)とスペアリブを入れて強火にかけ、沸騰してアクが浮いてきたら、肉を取り出し、流水でよく洗い、汚れを取り除く。
3.深鍋に水を沸かし、パパイヤとスペアリブ、しょうがを入れ、弱火で2時間煮る(途中、アクが浮いてきたら取り除く)。
4.塩で味を整えたら、できあがり。

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