スイカ入り仙草ゼリー

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 毎日、暑い日が続いています。香港の家は、夏は暑く冬は寒い、と思うのは私だけでしょうか。壁のコンクリートが熱気(冷気)をため込んで、なかなか平温に戻らないような気がします。外は涼しくなり始めているのに、室内は依然として暑く、しかたがないのでクーラーを最強に…。こんな生活が身体にいいわけがありません。

 一般に、香港(中国)人は身体を冷やす食べ物を好まないと思われていますが、今の季節のような蒸し暑い日々は別です。身体を涼しくする食べ物を食べて、体内の余計な熱を取り除き、暑気あたりにならないよう気をつけます。

 体内が涼しくなる食べ物といえば、涼粉(リョンファン*にすいの凉の字を使う場合もあります)も間違いなくそのひとつでしょう。

 涼粉は、仙草という薬草を乾燥させてから煮つめて固めたゼリー状の食べ物。色は真っ黒で、ほのかな漢方薬の香りとほろ苦さがあります。日本でも「仙草ゼリー」という名で知られており、この涼粉にフルーツやアイスクリームをトッピングしたデザートは、香港でたいへん人気があります。バニラアイスを添えたコーヒーゼリーだと思って注文したら、実はココナッツアイスと仙草ゼリーで、ひと口食べてびっくり仰天、というのは、かつて私が実際に経験したカルチャーショック。

 仙草は、涼粉草とも呼ばれるシソ科の植物で、主に中国南部で栽培されています。解熱作用があり、暑気あたりに効果があるとされ、昔から民間薬として重宝されてきました。その効能から香港では仙草ゼリーを涼粉と呼びますが、中国の他の地域(主に北方)では、緑豆のでんぷんで作った白い寒天状のものを涼粉と呼ぶので、中国人が香港で涼粉を注文したら黒い物体が出てきてびっくり、なんてこともあるのだとか。

 亀ゼリー(亀苓膏/グヮイリンゴウ)とよく似ていますが、亀ゼリーより軽い風味で、値段もずっと安価です。手軽に食べられる廉価版亀ゼリーという感じでしょうか。

 香港では、缶詰のものがスーパーで手に入る他、街市(市場)の豆腐売り場で買うことができます。豆腐と同様、大きな固まりを切り分けてくれ、今回使ったものは、1キロで10香港ドル(約130円)でした。表面を水洗いしてから、冷蔵庫で保存します。1週間くらいはもつそうです。

 仙草の天然の凝固作用だけでは弱いので、 市販の仙草ゼリーはでんぷん等を足して固めているため、製造元によって食感が異なります。固まりを切って量り売りする街市のものは固めで、寒天のような歯ごたえ。一方、缶詰の方はやや柔らかく、アガーで固めたようなプルンとした舌触り。自分の好みの固さのゼリーを探すのも一興です。  

 おしゃれなデザート店の涼粉ではなく、街市で買った仙草ゼリーを使った家庭のおやつのイメージで作ったのが、今回のレシピ。より涼しさを求めて、身体を冷やす効果のあるスイカを合わせました。

 個人的には、仙草ゼリーとフルーツとシロップだけ、というあっさりとした食べ方が好きですが、香港人の夫が、エバミルクをかけろ、とうるさいので、少量かけたものも用意しました。香港では、ゼリーにはエバミルクをかけるのが常識なのです。好みで、ココナッツミルクに代えても。ココナッツミルクにも身体を冷やす作用があるので、さらに涼しいデザートになります。(2014.7.26掲載)

<西瓜涼粉 スイカ入り仙草ゼリー>

材料(4人分):

仙草ゼリー 600g
スイカ 300g
砂糖 50g
熱湯 50cc
エバミルク(またはココナッツミルク)(好みで) 少々

作り方:

1.小鍋に砂糖と熱湯を入れ、弱火かけ、砂糖が溶けたら、火を消して冷ましておく。
2.仙草ゼリーは1.5センチの角切りに、スイカはくり抜き用のスプーンで丸くくり抜いておく。
3.器に仙草ゼリーとスイカを盛りつけ、冷やしたシロップと、好みでエバミルク(またはココナッツミルク)を少量かけて、できあがり。

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