冬瓜と塩漬け卵と豚肉入りスープがけご飯

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 蒸し暑い季節になると何となく食欲が落ちてくるのは、世界共通のようです。強靱な胃袋を持っているように見える香港人とて同じこと。こんな時に彼らが食べるのは、泡飯(パーウファーン)というスープがけご飯です。

 以前よく行っていた茶餐庁が、魚の骨からダシをとった濃厚なスープを売りにしており、そのスープをかけたご飯を泡飯と呼んでいたことから、私はこの料理を知りました。比較的新しい食べ方なのかと思っていたら、茶餐庁のメニューにまで載るようになったのが最近のことで、昔からある食べ方なのだそうです。

 泡飯は別名・湯飯(トンファーン)とも言います。「湯」=「スープ」なので湯飯の方が具体的なのですが、では泡飯の「泡」とは何なのでしょうか。

 中国料理で「泡」の字を使う料理方法には2種類あります。野菜を塩水や酢に浸けて味を染み込ませた「漬け物」を作る方法と、低温の油やわずかに沸騰した湯に入れて中まで火を通すという方法。「泡飯」はそのどちらにも通じるところがあります。スープをご飯にかけながら食べるのも、スープでさっとご飯を煮たものも、どちらも泡飯というわけです。

 前日の残りのおかずに熱湯を足してご飯にかけて食べる、というのが泡飯の原型だそうですが、スープが自慢の高級レストランでは、海鮮を豊富に使った豪華な泡飯がありますし、また、トマトを加えてイタリア風にした泡飯など、店ごとにいろんなアレンジの泡飯が存在します。香港のお米は粘りの少ない長粒米なので、実は、サラサラと食べるスープがけご飯にはぴったりなのです。

 泡飯は1年中食べられますが、手軽に栄養補給できるのが泡飯の特徴なので、やはり暑い日に食べるのが王道です。「ゆっくり、よく噛んで食べなさい」とお母さんやおばあちゃんに叱られながら泡飯を食べた夏の日−−香港人なら誰しも持っている、子供時代の思い出だそうです。

 そんな夏の日の泡飯にふさわしいのは、身体の熱気を取り除く効果がある瓜類で、これは泡飯の具の定番です。今回はとりわけスタンダードな「冬瓜咸蛋肉粒泡飯」をご紹介しましょう。

 肉はひき肉を使わず、固まり肉を叩いて肉の歯ごたえを残すのが香港人好み。そして咸蛋(ハームダーン/アヒルの塩漬け卵)の塩気と黄身のコクが味のポイントになっています。あっさりしているようでいて、濃厚なダシが効いており、なるほど、食欲がなくても、これならいつの間にかお腹に収まってしまうのが納得できます。(2009.4掲載)

 

<冬瓜咸蛋肉粒泡飯 冬瓜と塩漬け卵と豚肉入りスープがけご飯>

材料(4人分):

豚肩ロース肉(梅頭肉/ムイタウヨッ) 300g
A塩 小さじ1/2
 砂糖 小さじ1/2
 こしょう 少々
 しょうゆ 小さじ1
 酒 小さじ1
 かたくり粉 小さじ1
 油 小さじ1
冬瓜(皮をむいて、1.5センチ角に切る) 400g
咸蛋 2個
市販のスープストック 1箱(375ミリリットル)
水 1リットル
しょうが(薄切り) 1片
B塩 小さじ1/2
 砂糖 小さじ1/2
 ごま油 少々
炊きたてのご飯 適量

 

作り方:

1.肩ロース肉を包丁で細かく叩き、Aを混ぜて20分おく。
2.咸蛋は黄身と白身に分け、黄身は8ミリ角程度に切っておく。
3.鍋に、スープストック、水、しょうがを加え、煮立ったら1の肉を入れてよく混ぜ、10分程度、アクを取り除きながら煮る。
4.冬瓜を加え、さらに煮る。
5.冬瓜が柔らかくなったら、咸蛋の黄身と白身を入れて、Bで味を整え、火を止める。
6.碗に盛ったご飯に5のスープをかけて、できあがり。

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