苦瓜と豚スペアリブのスープ

Categories 香港味探検
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 「最近かすみ目がひどいので、病院へ行かなければ」と、ひと月ほど前ここに書きました。その後、眼科に行ったら、なんと両目とも白内障という診断。白内障なんてお年寄りの病気だと思っていたのですが、加齢の他に、糖尿病、アトピー、紫外線など、さまざまな原因で発症するのだそうです。私の場合は、強度の近視が原因でした。手術が必要と言われ、愕然としたのですが、どうしようもありません。腹をくくって、先日、手術を受けて来ました。

 おかげで手術の翌日から、いきなりハイビジョンの世界に。白濁した水晶体の代わりに多焦点眼内レンズ(遠近両用レンズ)を入れたので、近視や老眼まで治ってしまいました。

 何10年もド近眼人生を歩んで来たので、これからずっとメガネやコンタクトは不要、と医師から言われても、にわかに信じられません。ある日突然夢から覚めて、また元のぼやけた世界に戻るのではないかと不安になって、今まで以上に、目の健康について考えるようになりました。

 香港は近視の人が多いせいか、目にいい食べ物に関する情報が豊富です。有名なのは、クコの実、レバー、菊の花、ブルーベリーなどですが、苦瓜も目にいいのだそうです。正確には、苦瓜の持つ消炎解毒作用が、結膜炎や充血を緩和するのだそうですが、目にいいと聞て、がぜん食べたくなりました。それに、蒸し暑くなり始めたこの時期、苦瓜で暑気払いもよさそうです。

 苦瓜は、中国語でも「苦瓜(フーグヮー)」と言いますが、「苦」の字を嫌って「涼瓜(リョングヮー)」と言い換えることが多いようです。苦瓜には身体の熱気を取る効果があるので、この呼び名はぴったりです。

 香港の苦瓜は、ごく薄い黄緑色でゴツゴツとしたものや、緑色でころんと丸い形のものが主流です。日本で見る、ゴジラ化したキュウリのような苦瓜も売っていますが、それらは絞ってジュースにしたり、干して漢方生薬のように扱うことが多く、中国料理にはあまり使いません。

 苦瓜料理といえば、豚のスペアリブと合わせたものが多く、甘辛く炒め煮したり、スープにしたりします。今回は、初夏にふさわしい、さっぱりとしたスープのレシピをご紹介しましょう。

 すっきりした味に仕上げたいので、豚肉は、西施骨(サイシーグヮッ)という骨付き肩肉を使います。脂肪分が少なく、肉質が柔らかいので、食べてもおいしい部位です。骨付きバラ肉だと脂肪が多すぎるので、今回はパス。

 冬、身体を温めるために滋養のあるスープを飲むというのは、日本人にもわかりますが、夏、涼しくなるために飲む温かいスープ、というのは、イメージしにくいかもしれません。しかし、百聞は一見にしかず。ちょっとビターなこのスープを飲むと、胃のあたりがすーっとして、なぜ香港人が体調を整えるために春夏秋冬スープを飲むのか、実感できることでしょう。(2010.6.19掲載)

 

<涼瓜排骨湯 苦瓜と豚スペアリブのスープ>

材料(4人分):

西施骨(大きめの一口大に切る) 600g
苦瓜 800g
しょうが(親指大の薄切り) 2片
水 3リットル
塩 少々

作り方:

1.深鍋に湯(分量外)を沸かし、西施骨を入れ、アクが出てくるまでゆでたら、 西施骨を取り出し、流水でよく洗っておく。
2.苦瓜はよく水洗いした後、縦に切り、中の種子とワタをスプーンでくり抜いたら、肉と同じくらいの大きさに切る。
3.深鍋に水を入れ強火にかけ、沸騰したら、 西施骨、苦瓜、しょうがを入れ、火を弱めて、3時間煮る。
4.碗によそい、好みの量の塩を加えて、できあがり 。

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