オクラのひき肉炒め

Categories 香港味探検
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 最近、街市(市場)に行くたびに気になっているのが、オクラ。決して珍しい食材ではなく、ずっと以前から香港のスーパーの冷蔵野菜コーナーにも置いてありましたが、たいていは日本からの輸入品で、当時貧乏留学生だった私は、「ちょっと高いなあ」と手が出せず、人づてに、尖沙咀(チムシャツイ)のチョンキンマンション内のインドスーパーでオクラが安く売られている、という話を聞いて、わざわざ買いに行ったこともありました。インドにオクラカレーがあることをその時に知り、そういえば東京のアフリカ料理レストランで、オクラの煮込み料理を食べたことも思い出しました。

 そんな経験から、和食以外にはエスニック料理に使う印象があったオクラを香港の街市でも見かけるようになり、はて、中国にオクラ料理ってあったかしら?と思うようになりました。

 回りの香港人に尋ねてみても、「知らない」「タイ人が買うんじゃないの」という返事ばかりで、調理方法を知る人もいません。香港では、オクラのことを秋葵(チャウクヮイ)あるいは毛茄(モウケー)と言います。呼び名が統一されていないところも、新しい野菜という印象です。

 しかし多くの八百屋で売られているのも事実。そこで直接店の人に食べ方を尋ねてみました。

 驚いたのは、どの店でも「水に浸して飲む」と言われたこと。「新鮮なオクラを2つ、両端を切り落としてから、コップ1杯のぬるま湯に浸し、一晩置いて翌朝飲む」。糖尿病に効くそうです。判で押したように、全ての店で言われました。オクラのネバネバが血糖値を下げるので糖尿病対策によい、と数年前に日本で話題になったようですが、それが香港にも伝わったのでしょうか。しかし、オクラをよく食べる日本人には、わざわざ「オクラ水」を作って飲もうという発想はないと思います。

 その他薦められた食べ方は、「炒める」。そこで、ある店で「豚ひき肉と一緒に炒めるとおいしいよ」と言われたのをヒントに作ってみたのが、今回のレシピです。

 小口切りにしたオクラを豚ひき肉(免治猪肉/ミンジージューヨッ。肉砕/ヨッソイ、とも)を一緒に炒める料理は、タイ料理にもありそうなので、中国料理らしさを出すために、豆豉(とうち)を加えてみました。辛いのがお好きな方は、豆板醤を足してもいいかもしれません。

 オクラは炒めても粘りが残っています。うちでは中国料理の時はタイ米を炊くので、パラッとしたご飯の上にこれを乗せて一緒に食べると、うまくなじんでいい感じ。ご飯がいくらでも進むので困ります。個人的には納豆も足して炒めたらおいしそう、と思いましたが、それでは中国料理にならないですね。

 香港ではまだ発展途上段階のオクラですが、身体によい食材を香港人が積極的に食べないはずがありません。いずれは定番料理も生まれるでしょう。楽しみに待ちたいと思います。(2012.4.14掲載)

<秋葵炒肉砕 オクラのひき肉炒め>

材料(4人分):

オクラ 200g
豚ひき肉 150g
A塩 小さじ1/4
 砂糖 小さじ1/2
 しょうゆ 小さじ1/2
 酒 小さじ1
 かたくり粉 小さじ1/2
 ごま油 小さじ1
ショウガ(みじん切り) 小さじ1
ニンニク(みじん切り) 1かけ
豆豉(粗みじん切り) 大さじ1
油 少々

作り方:

1.オクラは板ずりしてから、少量の塩を入れた熱湯でさっとゆで、ざるにあげておく。あら熱がとれたら、斜め小口切りにする。
2.豚ひき肉にAを順番に混ぜ込んで、下味をつけておく。
3.中華鍋に油を熱し、ショウガ、ニンニク、豆豉を入れて炒め、いい香りがして来たら、2の豚肉を加えて、さらに炒める。
4.ひき肉に火が通り、パラリとしてきたら、オクラを加えて、さっと炒める。味を見て、塩気が足りなければ、しょうゆ少々を足す。火から下し、皿に盛りつけ、できあがり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2 thoughts on “オクラのひき肉炒め

  1. 料理も飲み物もデザートも、どうせ食べるなら身体に良いものを・・・といつも意識しておられる香港の方々。・・・のはずですよね?そんな中でオクラが途上段階だということを意外に感じました。そうなんですか~。ここに書いていらっしゃったり写しておられるお写真だったりを多くの方に知ってもらえれば、もっと浸透していくかもしれませんね。一般の人々だけでなく、八百屋や街市の売り場の方々に。いや、本当に。調理の一例を商う側に知って頂けるって、大事なことですものね。
    冒頭のお写真のなんと美しいこと。美しい=美味しそう・・・です。拝見していると自動的に白飯が浮かんできます。(笑)豆豉でっておっしゃっておられるの、いいですね~。これは日本でも十分できそうなので(買ってきてある豆豉があるので)ぜひ食してみます。ありがとうございます。

  2. Noriko on

    こえだ様

    コメントをありがとうございます。

    実はオクラについては、続きの話があるのですよ…。

    この文章は2012年の4月に書いたもので、その1年半後、また読売新聞でオクラのレシピを紹介しました。
    1年半の間に、オクラはずいぶん浸透して(香港はなんでもスピードが速いですね)、中国語名は「秋葵」で定着しました。街市の人から「オクラ水」を薦められることもなくなり、もっと普通の(?)食べ方を教わりました。もっとも、日本人的には、「へぇ〜」というような食べ方ですが。
    昨年の11月に掲載したので、もう少し経ったら、ここで紹介しますね。厳密な取り決めがあるわけではないのですが、読売さんのところにバックナンバーの在庫がある間は、ブログに載せるのは遠慮しておこうかな、と思っているので、申し訳ありません。

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