クリスピーローストポーク

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 過去のレシピのバックナンバー集になれば、と軽い気持ちでブログを立ち上げましたが、始めてみるとなかなか面白く、例えば、どんなレシピ(記事)に関心が高いか、アクセス数を見ればわかりますし、メールでリクエストを受け取ることもあります。

 先日、日本にお住まいの方から、「香港で食べたクリスピーローストポークの作り方を教えて欲しい」というメールをいただきました。クリスピーローストポークというのは、焼味舗(シウメイポウ/ロースト肉屋)で売っている、皮付きの豚バラ肉のロースト(焼肉/シウヨッ)のことですね。この連載を始めて、今回が229番目のレシピになりますが、焼肉は紹介したことがありませんでした。あれは専門の職人が焼くものだと思っていたし、焼味舗に行けばいくらでも食べられるので、自作するなんて考えたことがなかったのです。でも、旅行者にとっては思い出に残る香港の味。住んでいる我々だって、香港を離れてしまえば、もう簡単には食べられません。そう思ったら、手作りしてみたくなりました。さて、専門店の味にどれだけ近づけますでしょうか。

 手順はレシピを見ていただくとして、いくつかのポイントをあげます。

 おいしい焼肉は、皮がカリカリとクリスピーで、肉は適度に脂身が混じり、しっとり柔らかです。

 皮をクリスピーに焼くために、焼味舗では、生け花に使う剣山のような器具で皮一面に穴を開けます。この穴から脂がにじみ出て、皮に無数の気泡を作り、カリカリとした歯ごたえを生むのです。穴の開け方が足りないと、皮は堅焼きせんべいのように硬く焼き上がってしまいます。そして焼く時は、高温で一気に、(表現は悪いのですが)「火ぶくれさせる」要領で焼きます。皮が上手く焼けたら、あとはじっくり、肉に火を通すだけ。

 と、書くと簡単そうに思われますが、実際には、家庭用の電気オーブンでは火力が足らず、きれいな気泡ができなくて、苦心しました。予熱の時間をたっぷりとり、極力、オーブンの扉を開けないようにして高熱を保つことが大切です。焼き時間は、肉の大きさ(厚さ)や、オーブンの種類によっても異なるので、あくまで目安と思って下さい。

 焼味舗のようにごく細かい気泡−−「芝麻(=ゴマ)皮」と言うのだそうです−−を作るのは至難の業です。皮に、酢や麦芽糖、酒で作ったタレを塗って「芝麻皮」を作るらしいのですが、素人はへたに真似しない方がいいと思います(試してみたら、皮が湿って、ゴムのような焼き上がりに…)。

 それでも、自作してよかった、と思ったのは、焼きたての、熱い脂や肉汁があふれ出る焼肉が食べられたこと。これにはちょっと感動しました。(2010.7.31掲載)

 

 

<脆皮焼肉  クリスピーローストポーク>

材料(4人分):

皮付き豚バラ肉 600g
玫瑰酒露(ムイグワィジャウロウ/ハマナス酒) 小さじ1
塩 小さじ1
五香粉 ひとつまみ
甜麺醤(甘みそ)、練りがらし 適量

 

作り方:

1.鍋にたっぷりの湯を沸かし、豚バラ肉を5分間ゆでる。
2.豚バラ肉を流水で洗い、包丁で皮の表面の薄皮をこそげとった後、キッチンペーパーで、よく水気を拭き取る。
3.竹串などで皮の表面に細かい穴を開け、玫瑰酒露、塩、五香粉を、肉全体にすり込み、20分ほど置く。
4.オーブンを最高温度(250度以上)に熱しておく。
5.豚バラ肉の表面を再びキッチンペーパーで拭ったら、皮を上にしてアルミホイルの上に乗せ、オーブンに入れ、約15分焼く。
6.皮の表面一面に気泡ができたら、温度を180度に下げ、約20分焼く 。
7.竹串を刺して、透明な肉汁が出たら、オーブンから取り出し、食べやすい大きさに切り、甜麺醤と練りがらしを添えて、できあがり。

 

 

8 thoughts on “クリスピーローストポーク

  1. いつも本当に美味しそうなお写真で紹介して下さって、ありがとうございます。夕食前の時間ですが、写真とテキストを拝見したために、お腹がさらに減り、なおかつ香港行きたい病が頭をもたげてきてしまいました。(笑)
    あのカリカリはこうして施した「穴」から生まれているのですね。燒肉を目の前にするといつもがっついて食べるばかりで、ちゃんと観察した試しがありません。次回食する時には、記して下さった手間を想像しつつ、いただきます。
    塩味がけっこう強めの燒臘店もありますが、レシピを拝見すると、お塩の量はあまり多くは無いんですね。お肉の部位は同じでも、調味料の量と焼き加減でお店それぞれの味が変わるのでしょうか。こういう作り方をふまえて、日本のお店でも再現してくれると嬉しいのですが。。。

  2. Noriko on

    こえだ様

    コメントをどうもありがとうございます。

    言われてみれば、塩は控えめかもしれませんね。市販の塩辛い焼肉に閉口することも多いので、ついつい好みの味つけにしてしまいました(笑)。
    自作だと焼きたてが食べられるし、好みの味で申し分ないのですが、なにしろ作るのが大変です。ここだけの話、香港にいる間は市販品でもしかたがないかな、なんて…。
    もし日本に帰ったら頑張って作るかもしれません。でも日本では皮付きの豚バラ肉を手に入れるのが難しそうですね。やっぱり、焼肉は香港の思い出の味、になってしまうのでしょうか。

  3. 真利子 on

    たまたま出先のスーパーで「皮つき豚バラ肉」を見つけました。その瞬間、香港で食べたクリスピーポークを思いだしました。もう10年も前になります。あの食感が忘れられずにずっといました。レシピを探していましたらコチラに・・・・!
    ヤッター!!です。明日にでも挑戦です。その他のレシピもわくわく感一杯です。レシピが沢山ありすぎて焦ってしまってます。当時、1ケ月ほどの滞在中、現地の方が毎食毎食、1回として同じ「食」が無かったほどピン⇒キリまで案内してくれました。中でも数回以上の登場をお願いしたのがこの「クリスピーポーク」です。
    食の楽しみが倍増です^^

  4. 真利子さま

    コメントをどうもありがとうございます。

    皮つきのバラ肉が手に入ったのですね。
    クリスピーに焼く決め手は、なんといっても「穴」と「高温」です。できるだけたくさんの穴をあけてくださいね。皮はけっこう堅いので、もしも竹串が刺さらなかったら、フォークか金串を使ってみてください。

    上手くできたら、またコメントをくださいね。楽しみにしています!

  5. 真利子 on

    noriko さん
    早速つくりましたよ! 全体としてはgood・・・やっぱり「穴あけ」が今一つだったんでしょうね~ 皮が硬かったです。ミートソフター、amazonで早速購入しました^^ リベンジ!の結果をまた報告したいと思います。
    話変わりますが、香港のワンタンが好きでした。日本の様にペラペラのおまけの様でなく単品でがっつり行けました。レシピ UPされていますか?

  6. 真利子さま

    コメントをどうもありがとうございます。

    そうなんです!皮下の脂肪が表面に出てきて皮をパリパリに焼くので、穴あけが出来上がりを左右します。私も何度失敗したことか…。

    料理写真の下にあるタグの「点心」をクリックしていただくと、ワンタン、ギョウザ系のレシピが検索されるので見てみてください。
    ただ、真利子さんがおっしゃるワンタンはワンタン麵のエビワンタンでしょうか。
    だったらレシピはまだです。そういえば、あれはまだ挑戦したことがありませんでした。今後の課題にします。

  7. まな on

    こんばんは。お久しぶりです。
    作ってみました!でもやはり焼きたてはカチカチ、翌日はゴムみたいになりました…。これも穴空け不足でしょうか?結構穴空けしたつもりだったのですが…。乾燥が大事とも聞いたので、塩を皮の上に乗せて焼いたのですが、乾燥しすぎなのでしょうか?もしお分かりになれば教えて下さい!!!
    昨年、梅干しの件では色々と教えて下さりありがとうございました!
    結局手に入らず、日本から母が来るときに持ってきてもらって漬けました。

  8. mango on

    初めまして。クリスピーポーク作ってみました。味はのけ反りの旨さ。皮は失敗でしたけど…要研究!で、質問ですが、茹でた後に薄皮を取る]とありますが、薄皮がわからない。日本では薄皮が除かれていたりして…

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