パパイヤと白キクラゲと杏仁のスープデザート

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 すっかり秋らしくなりました。肌寒いだけでなく、乾燥した空気のせいで、喉がイガイガし、乾いた咳も出ます。ちょうど出かけた先で温かい糖水(トンソイ/スープ状の甘いデザート)が売られているのを見つけ、これ幸いと買い求めました。

 家に帰ると、夫と香港人の友人がいたので、糖水をおすそ分け。全員男性なので、甘いものはどうかと思いましたが、みな、ひと口食べるたびに、「あー」と声をあげ、恍惚の表情です。何かに似ている…。そう、日本人が温かいお風呂に肩までつかった時に思わず出る声と表情にそっくり。今の季節にいただく糖水は、身体全体に温もりと水分が行き渡り、細胞まで潤う感じがします。この感覚がわかるようになったら、もう、あなたも香港人。

 この日買って帰ったのは「木瓜雪耳南北杏糖水」という、パパイヤ、白キクラゲ、杏仁を煮た糖水です。香港で好まれるスープは、甘いのもしょっぱいのも、じっくりと煮込んだ時間のかかるものが多いのですが、これは比較的短時間できるので、家庭でも手軽に作ることができます。

 パパイヤ(木瓜/モッグヮー)は、中国名の通り、瓜の一種とされていて、未熟なものは野菜として調理し、完熟したらフルーツとして生食、と香港では大変重宝されています。栄養価が高いことでも知られ、長寿をもたらす「萬壽果」という別名もあります。飲茶のメニューに「雪耳萬壽果」というデザート見つけ、なんだろう?と注文してみたら、なんのことはない、「木瓜雪耳糖水」だった、なんてこともありました。

 白キクラゲ(雪耳/シュッイー)は、美容によい食べ物として知られています。さっと煮ればコリコリとした歯触りが楽しめますし、やや長めに煮れば、とろっとした舌触りに。好みに合わせて、煮込み時間を調節してください。

 杏仁は、アンズの種子の中にある白い核の部分で、北杏と南杏の2種類あります。北杏は香りが強く苦みがあり、南杏は甘みがあります。咳止めの薬効があるのは北杏の方ですが、微量に毒があるとも言われているので大量に食べることはできません。北杏と南杏、薬効と風味を考慮してブレンドされたものが、南北杏の名で売られています。

 また、南北杏の効能を引き出すには、なるべく長く煮た方がいいとされています。レシピにも書いたように、最初に南北杏を火にかけ、それから他の材料の準備に取りかかるくらいが、ちょうどいいかと思います。

 この「木瓜雪耳南北杏糖水」は、一年中食べられますが、空咳や息苦しさを和らげる効果があるので、今の季節には特にぴったりです。今回は冰糖(ビントン/氷砂糖)で味つけしたデザートですが、豚の赤身肉を加え、塩で味をつければスープになります。糖水と同様の効果があり、こちらも香港ではよく食されている人気のスープです。(2010.11.6掲載)

 

   

<木瓜雪耳南北杏糖水  パパイヤと白キクラゲと杏仁のスープデザート>

材料(4人分):

パパイヤ 1個(約500g)
白キクラゲ 1個(約20g)
南北杏 20g
冰糖 80g
水 1.5リットル

 

作り方:

1.鍋に水を入れ強火にかけ、沸騰したら南北杏を入れ、弱火にして煮る(できれば30分以上)。
2.白キクラゲはたっぷりの水(分量外)に浸し、柔らかくなったら、石づきの部分を取り除き、ひと口大にほぐす。
3.パパイヤは縦半分に切り、中の黒い種子を取り除いた後、皮をむいて、大きめのひと口大に切る。
4.1の鍋にパパイヤを入れ、30分煮込み、白キクラゲを加え、さらに15分から30分(好みの固さに)煮る。
5.冰糖を加え、溶けたら火から下し、碗によそって、できあがり。

 

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