アワビソース味のきのこ入り伊麺

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 中国の四大海味と呼ばれる「鮑・参・翅・肚」。海味とは、干した海産物の総称で、「鮑魚(アワビ)・海参(ナマコ)・魚翅(フカヒレ)・魚肚(魚の浮き袋)」が、その四天王というわけです。香港では旧正月に、この四大海味を使ったごちそうを食べるのが習わしで、この時期になると、スーパーの棚に、普段は見かけない高価なアワビの缶詰がずらりと並びます。

 アワビと言えば、ここ数年、「鮑汁」と名のついた料理をよく見かけるようになりました。例えば「鮑汁鳳爪(鶏の足先のアワビソース煮込み)」「鮑汁撈飯(アワビソースがけご飯)」「鮑汁扒西蘭花(ブロッコリーのアワビソースあえ)」などなど、レストランに行っても、飲茶をしても、庶民的な茶餐庁(食堂)でも、「鮑汁××」という料理を目にします。「アワビソース」だなんて、高級感があって、いかにも香港人が好きそうな名前。さて、その「鮑汁」とは、一体どんなものなのでしょうか。

 街市(市場)、ローカルのスーパー、高級食材スーパーを回ってみたら、いろんなメーカーの「アワビソース」を見つけました。正式には「鮑魚汁(バウユージャーッ)」あるいは「鮑魚醤(バウユージョーン)」と言い、瓶入りで、濃い茶色のものから薄い色まで、見た目もさまざまなら、値段もばらばら、原料も異なります。本来は、干しアワビを煮込んでとったアワビエキスに、鶏肉や干し貝柱、金華ハムなどのうま味を加え、しょうゆで味を整えたものだそうですが、増味剤でうま味を補っているものもあります。そういうわけでメーカーによって味が多少異なりますが、それぞれのソースを舐めてみると、基本的には「アワビの味がする甘辛しょうゆ」味。一見オイスターソースのようですが、オイスターソースほど「クドさ」がなく、アワビソースの方が料理の用途が広そうな気がしました。

 オイスターソースのように、料理のコク出しに少量加えるもよし、ソースの味をそのまま生かして、「鮑汁撈麺」「鮑汁撈飯」のように、麺やご飯と混ぜて食べてもよし。ゆで野菜にそのままかけてもおいしそうです。

 

 

 今回は、伊麺(イーミン)を使ったレシピを選んでみました。

 伊麺は、油で揚げてある太めの中華麺で、ひと手間かかっていることから、他の麺よりも高級品とされている麺です。おめでたい宴会料理の最後に出されるのも、この伊麺です。

 その伊麺に、数種類のきのこを入れました。伊麺はスープをよく吸うので、アワビのうま味ときのこのうま味をじっくり染み込ませて味わおう、というのが、この料理の狙いです。

 どんなきのこでも合いますが、ぜひ加えていただきたいのが、エリンギ。薄切りにした時の食感から、中国語で「杏鮑菇(ハンバウグー)」と呼ばれており、今回の料理にはぴったりです。

 香港でも、麺は長寿を象徴する縁起物とされています。四大海味のアワビの風味をたっぷり含んだ縁起物の麺で、香港の新春を迎えてみてはいかがでしょうか。(2010.1.29掲載)

 

<什菌鮑汁炆伊麺 アワビソース味のきのこ入り伊麺>

材料(3~4人分):

伊麺 3玉(約200g)
きのこ各種(エリンギ、シイタケ、フクロタケ、ヒラタケなど)(薄切り) 300g
Aスープストック(または水) 300cc
 アワビソース 大さじ3
 老抽(ロウチャウ/たまりしょうゆ) 小さじ2
 塩 小さじ1
長ねぎ(せん切り) 少々
ごま油 少々
油 大さじ2

 

作り方:

1.鍋に熱湯を沸かし、伊麺を入れ、柔らかくなったらざるにあげ、水気を切っておく。
2.中華鍋に油を熱し、きのこを入れて炒め、全体に油がまわったら、Aを加えてふたをし、5分間、弱火で煮込む。
3.伊麺を加え、麺にスープをからめるようにして、強火で炒める。
4.汁気がほとんど無くなったら(少しは残す)、長ねぎとごま油を加え、さっと混ぜたら火から下し、皿に盛りつけ、できあがり。好みで、浙醋(ジッチョウ/赤い酢)を少量かけて食べる。

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