ピーナッツと豚足の南乳煮込み

Categories 香港味探検
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 先日、日本の実家に帰ったときに、物置にしまい込んであった圧力鍋を見つけ、抱えて香港へ戻ってきました。

 香港に住んで10年以上。スープ作りを覚えてから、大きな土鍋を使って長時間煮込む調理方法にもすっかり慣れて、3時間程度の煮込みなら何の苦にもならず作ってきましたが、それでもふと、「圧力鍋があったら便利かも…」と思わないわけではありませんでした。

 それで今回、試しに圧力鍋を使ってみたのですが…すみません、やっぱりすごく便利です。圧勝です。3年前にもここで豚足煮込みを紹介して、その時は「1時間煮込んだ後、ふたをしてひと晩置き、また1時間煮込む」と書きました。今回、40分でトロトロに柔らかくなった豚足を目の前にして、「やはり文明の利器にはかなわない」と敗北宣言です。

 もちろん、じっくり味を煮含めたり、スープのようにエキスを抽出するような料理は従来の土鍋方法が適していると思いますが、豚足だけでなく、牛のバラやすね肉、すじ、舌、内臓類、豚の舌や軟骨など、硬い部位を柔らかく煮て食べる料理は、日本より香港の方が多いかもしれません。ならば圧力鍋を利用して簡単に作るのが賢い香港の生活術なのでは、と考えを改めてしまいました。

 今回のレシピは豚足(猪手/ジューサウ)とピーナッツ(花生/ファーサーン)を南乳で煮込んだものです。南乳は、ここで何度も取り上げてきた、豆腐を赤い麹で発酵させた調味料で、深紅色をしているので、紅腐乳(ホンフーユー)とも呼ばれます。甘辛くて、少し酒の香りもする、濃厚な甘味噌のような味です。この南乳とピーナッツはとても相性がよく、南乳のタレをしみ込ませてから乾燥したピーナッツは、人気のお茶うけの1つです。

 圧力鍋で調理する場合には、ちょっとしたコツがあります。普通は、煮詰まることを考慮して、味は薄め、水は多めにして調理を開始しますが、圧力鍋は水分が蒸発しにくいので、最初から、ほぼでき上がりの味と量で作り始めます。ですから今回のレシピを普通の鍋で作る場合は、多めに水を入れてください。

 圧力鍋は大変便利な調理器具ですが、扱い方を間違えると危険ですので、必ず取扱説明書を参照してください。我が家の圧力鍋は旧式なので、加圧30分、蒸らしに10分かかりましたが、最新のものは圧力が高いそうなので、もう少し短い時間でも大丈夫かもしれません。また、トロトロではなく、プルンとした仕上がりにしたい場合も、加圧時間を短くするといいでしょう。(2007.8)

 

<南乳花生炆猪手 ピーナッツと豚足の南乳煮込み>

 

材料(4人前):

豚足 800g
ピーナッツ 100g
にんにく(みじん切り) 1粒分
しょうが(みじん切り) 親指の先大
南乳 30g
紹興酒 大さじ1
水 800cc
A砂糖 大さじ1
 塩 小さじ1/2
 しょうゆ(生抽/サンチャウ) 大さじ1
 たまりしょうゆ(老抽/ロウチャウ) 大さじ1/2
油 少々

 

作り方:

1.鍋にたっぷりの湯(分量外)を沸かし、豚足を10分間ゆでてから冷水に取り、アクや血などをよく洗い流す。
2.熱湯の入ったボウルにピーナッツを20分間浸し、茶色い薄皮をむく。
3.圧力鍋を中火にかけ、油を入れ、にんにく、しょうが、南乳を炒め、いい香りがしてきたら紹興酒、豚足、ピーナッツを加えて軽く炒め、水とAを入れる。
4.圧力鍋のふたを閉め、錘が回り始めてから30分間加熱し、火を止めて10分間置く。
5.蒸気を十分抜いてからふたをはずし、できあがり。味が薄いようならば、ふたをはずしたまま中火にかけ、煮汁を煮詰める。


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