いろいろな豆のお汁粉

Categories 香港味探検
0

 

 

 「豆好きにはたまらないだろうなあ」と、食べるたび思わずにはいられないのが、いろいろな豆が入ったお汁粉の「咋咋(ジャージャ/口へんに査、の字を使う場合も)」。身体にいい豆がたっぷり摂れる素朴なデザートです。しかし我が家は全員豆が苦手。なので食後にこれが出てくると、正直がっかりしてしまうのですが、先日、あるレストランで出てきた「咋咋」は、なぜかおいしく食べられました。どうも一緒に入っていたタロいもの甘い香りが、豆特有の日向臭さを消していて食べやすかったのと、柔らかく煮えたピーナッツがいいコクを出していたのが、よかったようです。

 「ジャージャ」という変わった名前からもわかるように、「咋咋」は香港生まれのデザートではありません。

 「咋咋」のルーツには二説あって、1つは、もともとマレー地方で食べられていた「摩摩咋咋」というデザートが起源というもの。もう1つは、マカオに駐在していたポルトガル人兵士たちが食べていた豆のごった煮が起源で、「咋咋」とはポルトガル語の「雑穀」を意味する、という説です。

 いずれにしても5、60年代に香港へ入ってきて、今では香港の定番デザートの1つになっています。

 中に入れる豆は、紅豆(あずき)、花腰豆(きんとき豆)、紅花豆(うずら豆)、緑豆(りょくとう)、鶏心豆(ひよこ豆)、花生(ピーナッツ)、眉豆など。異なる豆の味や食感のハーモニーを楽しむのが「咋咋」の醍醐味なので、なるべくたくさんの種類の豆を用意します。

 豆の他にいもやタピオカを加えると、さらに味わいが複雑になって、よりおいしくなります。今回はタロいもですが、山吹色が鮮やかな中国産のさつまいもを入れても彩りがきれいです。タピオカを大粒のものに代えて、モチモチとした歯ごたえを楽しむのもいいかもしれません。

 タピオカの戻し方ですが、鍋にたっぷりの湯を沸かし、乾燥したタピオカをそのまま入れ、弱火で10分間ゆでた後、火を消してふたをし、そのまま置きます。粗熱がとれたところでふたを開け、タピオカが透明になっていれば、ざるにあけて冷水にさらしてでき上がり。もし芯がまだ白いようであれば、再び熱湯で10分、ふたをして…を繰り返します。小さいタピオカなら1、2回で火が通ります。

 「咋咋」は煮込み加減でも、味が変わってきます。私は、ゆっくり長時間煮込み、全体に煮崩れてとろっと渾然一体となったものが好みですが、豆好きの人は、煮込み時間を短めにし、さらっとした煮汁と共に、豆それぞれの風味や歯ごたえの違いを味わってみるのもいいでしょう。(2007.7掲載)

<咋咋 いろいろな豆のお汁粉>

材料(4~5人前):

好みの豆4~5種類以上(乾燥したもの) 1カップ
水 10カップ
タロいも(芋頭/ウータウ)(皮をむいて、1センチの角切り) 80g
冰糖(ビントン/冰砂糖) 50g
タピオカ(西米/サイマイ)(乾燥したもの) 大さじ1
ココナッツミルク 大さじ2

作り方:

1.たっぷりの水(分量外)が入ったボウルに豆を入れ、1時間以上、浸しておく。
2.なべに水を入れ沸かし、水気を切った豆を加えて、好みの柔らかさになるまで、弱火で1時間から3時間煮る。
3.豆が柔らかくなったら、タロいもを加え、さらに3,40分煮る。
4.タロいもが柔らかくなったら、冰糖を入れ、冰糖が溶けたら、戻しておいたタピオカ(本文参照)とココナッツミルクを加え、よくかき混ぜて、できあがり。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>