豚スペアリブのいちごソースがけ

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 日本で子供たちに「いちばん好きなくだものは?」と尋ねたら、かなりの人数の子供が「いちご」と答えるのでないでしょうか。でも香港で同じ質問をしたら、いったいどれだけの子供がいちごを選ぶでしょう。香港のいちごはアメリカからの輸入ものが多く、ゴツゴツと大きくて酸味が強く、それほどおいしいものではありません。


 4月に、子供の幼稚園の遠足で、新界(ニューテリトリー)にあるオーガニック農場のいちご摘みに行きました。ハウスではなく露地栽培で、しかも品種は日本のトヨノカと聞けば、いやでも期待は高まります。

 当日は天候もよく、予想以上に広大ないちご畑に、真っ赤に熟したいちごが並んでいました。色、形とも日本のいちごそのままで、「ついにおいしいいちごが食べられる!」と感激しました。

 かご一杯に摘んで、その場で洗い、口に放り込みました。

 完熟しているので果汁があふれ出ます。全然酸味はありません。かといって、それほど甘くもないのです。甘酸っぱいはずのいちごの味がぼんやりとしかしないのです。一体、香港の風土に合わないのか、農家の栽培に問題があるのか…見た目と味の落差にがく然としました。

 近年、日本へ旅行に行く香港人が激増して、いちごをお土産に買って帰る香港人も多いと聞きます。だったら香港産のいちごももっと頑張れ!と切に思いました。

 今回はそんないちごを使った「士多啤梨骨」です。中国料理では肉の名前(牛とか鶏とか)を書いてなければ豚肉を指すので、ここでは豚のスペアリブということがわかります。

 豚肉と果物の相性はよく、日本でも豚のスペアリブをオレンジマーマレードで煮込んだ料理は見かけますが、いちごと組み合わせるという発想は、日本人にはまずありません。料理に使うには、日本のいちごが甘すぎるからでしょう。

 「士多啤梨骨」は香港でも比較的新しい料理で、ソースで柔らかく煮込んだものや、いちごっぽさを強調するあまり、かなり甘口に味付けたもの、など、店によってずいぶん異なりますが、私が一番おいしいと思ったのは、カリッと揚げたスペアリブに、甘酸っぱいソースをからめ、いちごの風味はごく控え目に、というものだったので、今回のレシピもそのスタイルにならいました。

 こういうフルーティな料理には、香港でよく使われるカスタードパウダー(吉士粉)や、玫瑰露酒というハマナスの香りを付けた酒がとてもよく合い、奥行きのある風味にしてくれます。

 でき上がりは「マイルドな酢豚」という印象で、いちごと豚肉が意外と合うことに、驚かれるのではないでしょうか。(2008.8掲載)

 

 

<士多啤梨骨 豚スペアリブのいちごソースがけ>

材料(4人前):

豚スペアリブ(大きめの一口大に切ってもらう) 450g
A塩 小さじ1/2
 砂糖 小さじ2
 水 大さじ1
 重曹 小さじ1
 玫瑰露酒 小さじ1
 ウスターソース 小さじ1
 カスタードパウダー 大さじ1
 卵の黄身 1/2個分
かたくり粉 大さじ1
油 大さじ1
B水 100cc
 ホワイトビネガー 80cc
 砂糖 大さじ3<
 いちごジャム 大さじ1
 ケチャップ 大さじ2
 ウスターソース 大さじ2
水溶きかたくり粉 少々
いちご(5ミリ角にみじん切り) 1粒分
揚げ油 適量

 

作り方:

1.スペアリブにAをもみ込み1時間以上置いたら、かたくり粉と油を混ぜ、中温に熱した油で、中まで火が通るまで揚げる。
2.鍋にBを入れ中火にかけ、煮立って砂糖とジャムが溶けたら、水溶きかたくり粉でとろみをつけ、スペアリブを入れて、全体によくからめる。
3.皿に盛りつけ、上にいちごを散らして、でき上がり。

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