ぼらの塩漬けレモン蒸し

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 蒸した魚にしょうゆ味のたれをかけたり、塩だけでさっぱりと仕上げるのが香港人の魚の食べ方。これだとストレートに魚の味がわかるので、日本では見かけない魚はとりあえず片っ端から蒸して味見をしてみよう、というのが香港に来て私がまず試してみたことでした。

 おかげで魚オンチだった私も、だんだんと魚の種類や味の違いがわかるようになったのですが、それと同時に、この食べ方が必ずしもベストでないこともわかってきました。

 香港の蒸し魚はたとえていうなら、日本の焼き魚です。最もベーシックな魚の味わい方ですが、たとえば、さばやぶりやさわらは塩焼きにしてもおいしいけれど、その魚ならではのうまさを生かそうとするなら、味噌煮や照り焼きや西京焼きという調理法もあるわけで、それは香港の魚料理も同じこと。

 今回は烏頭魚(ウータウユー)にきざんだ塩漬けのレモン(鹹檸檬/ハームリンモン)を乗せて蒸したひと皿をご紹介します。烏頭魚といえば鹹檸檬、これは日本の「さば味噌」と同様、相性抜群の組み合わせで、これを食べると白いご飯が進んで困る、というのも「さば味噌」と同じです。

 烏頭魚は日本語でぼらのこと。ぼらといえば卵巣を塩漬けしたカラスミの方が有名ですが、魚肉の味もなかなかで、脂がよくのっていて柔らかく栄養豊かな魚です。

 烏頭魚に鹹檸檬を組み合わせるのは、烏頭魚の泥臭さを消すためだと一般にいわれていますが、それだけでなく、脂肪たっぷりの身にレモンの酸味がよく合うからではないでしょうか。鹹檸檬の他に、梅干しを乗せて蒸す食べ方もありますし、タイでは蒸した烏頭魚にライムを絞って食べたりするようです。

 烏頭魚は脂が多く、その脂と鹹檸檬が混ざった蒸し汁は、ちょっとほろ苦くて酸っぱくてコクがあって、ご飯にかけて食べると止らなくなるおいしさです。

 鹹檸檬はスーパーの野菜の計り売りコーナーで売られていますが、もしも手に入らなければふつうのレモンで代用しても構いません。その場合は砂糖を小さじ2に、塩を小さじ1/2に増やします(レシピ参照)。

 ふつうのレモンと鹹檸檬を半個づつ使った「鴛鴦檸檬」蒸しという方法もあり、これだとフレッシュなレモンの香りと酸味が加わるので、よりさっぱりとした味になります(2002.12.14)。

<鹹檸檬蒸烏頭魚 ぼらの塩漬けレモン蒸し>

材料(4人前):

烏頭魚(ウロコと内臓を取りのぞいたもの) 1匹(約400g)
鹹檸檬 1個
Aしょうが(せん切り) 少々
 にんにく(みじん切り) 1かけ分
 シャロット(干葱頭/ゴンチョンタウ。みじん切り) 1個分
 砂糖 小さじ1
 塩 小さじ1/4
 しょうゆ 小さじ1
 かたくり粉 小さじ1
油 大さじ1
長ねぎ(せん切り) 少々

作り方:

1.烏頭魚は、腹を大きく切り開いてから、流水で洗い、ペーパータオルで水気をよく拭き取ったら、皮の方を上にして皿に置く。
2.鹹檸檬は水で洗ってから、皮をむいて、その皮をみじん切りにし(今回は中身は使わない)、Aと混ぜ合わせる。
3.魚の上に2を広げ、蒸気が上がった蒸し器で15分間蒸す。
4.小鍋に油を熱く熱し、魚の上からかけ回し、長ねぎを散らして、できあがり。
*これは陶磁器の皿を使って蒸した時間です。金属製の皿を使った場合は約10分で蒸し上がります。


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