豚肉入りあんかけ堅焼きそば

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 香港の麺料理の定番の1つで、何を今更という感じもしますが、「肉絲炒麺」を食べるたび、やっぱりおいしい、と顔がほころんでしまいます。カリッとした麺ととろりとしたあんのコンビネーション。麺のクリスピーさが命なので、ゆっくりと味わう暇が無いのが難といえば難でしょうか。

 「肉絲炒麺」で使われている麺は、「全蛋麺」あるいは「蛋黄麺」「鶏蛋麺」と呼ばれる、鶏卵を練り込んだ極細の麺です。卵を混ぜると、水だけで練った麺と比べて、モチモチ感が少なく、硬く仕上がるのだそう。ただし市販されている「全蛋麺」は、かんすい(アルカリ水)や着色料を足して食感や色みを補っているものが多いようです。

 「肉絲炒麺」を食べるたびに皿うどんを思い出すのですが、果たして、皿うどんは長崎の唐人屋敷が発祥の地で、あんの中には豚肉やもやしが入っていたそうですから、どこかでつながっているのかもしれません。

 皿うどんのあんは、肉や野菜の他に魚介類も入っていて豪華ですが、「肉絲炒麺」の方はとてもシンプル。これを素朴と思うか、洗練されていると思うかは意見が分かれるところですが、長年この形で作り続けられてきたからには、それなりの理由があるのでしょう。

 例えば、極細の麺になじみやすいように、細く切りそろえられた具。自分で作ってみて初めてわかったのですが、この「肉絲(肉のせん切り)」というのが結構難しい。スーパーで売っている薄切り肉は、梅頭肉(肩ロース)か腩肉(バラ肉)なので、それを細く切ってもすだれ状になってしまい、きれいな「肉絲」になりません。なので筋や脂身の全く無い赤身の固まりを薄切りにするところから始め、次に繊維に沿って細く切っていきます。

 レストランでは、さらに水に浸けて血抜きをし(そうすると火を通した時白くきれいに仕上がるので)、食べやすいように重曹を加えて肉質を柔らかくしたりします。また、麺とあんを別々に出すという配慮をしている店も。料理人たちのこうしたこだわりを考えると、やはり、素朴なのではなく、時間をかけて磨き上げられてきた料理なのではないかと思ってしまいます。

 とはいえ、家庭で作る時は気楽にいきましょう。麺さえカリッと仕上げることができれば、豚肉を他の肉に変えるもよし、あんを好みの味付けにするもよし。うちでは肉を鶏肉にして、トマト味の甘酢っぱいあんにしたものもよく作ります。いくらでもアレンジがきく麺料理なので、それぞれのご家庭の味を作ればいいと思います。(2008.3掲載)

 

<肉絲炒麺 豚肉入りあんかけ堅焼きそば>

材料(4人前):

卵麺(乾燥したもの) 360g
豚赤身肉 200g
A塩、砂糖 共に小さじ1/3
 かたくり粉 小さじ1/2
 油 小さじ1
しいたけ(薄切り) 50g
玉ねぎ(せん切り) 30g
もやし 150g
B市販のスープストック 800cc
 塩 小さじ2
 砂糖 小さじ2
 しょうゆ 大さじ2
水溶きかたくり粉 少々
黄にら 50g
油 適量

 

作り方:

1.豚赤身肉はせん切りにし、Aで下味を付けた後、熱湯で色が変わるまでゆでて、ざるにあけておく。
2.卵麺をたっぷりの湯で2~3分ゆで、ざるにあけて水気を切っておく。
3.鍋に油少々を熱し、豚肉、しいたけ、玉ねぎ、もやしを炒めたらBを加え、煮立ったら水溶きかたくり粉でとろみをつけ、黄にらを加えて、火を止める。
4.中華鍋に多めの油を熱し(強火)、卵麺を入れ(一人前づつ分けて入れるとよい)、ほぐさずに、両面をぱりっとするまで焼いたら、キッチンペーパーにとり余分な油を切る。
5.麺を皿に盛り、上から3のあんをかけて、できあがり。好みで、ラー油や酢を添えて食べる。

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