米粉クレープの揚げパン包み

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 「くずきり」の作り方を日本のテレビで見て以来、これは応用できるのではないかと構想を練っていた自家製の腸粉作り。

 腸粉とは、米の粉で作ったクレープで、「くずきり」のように「ゆでる」のではなく「蒸す」のですが、ステンレスのバット(トレイ)にでんぷん質の生地を薄く流して加熱・形成するという原理は同じ。本来、腸粉作りには専用の器具が必要なのですが、生地がくっつくのを防ぐために電子レンジ用の耐熱ラップを張りつけたバットで試してみたら…あら、簡単にできてしまいました。

 腸粉は20年代に広州で生まれた軽食で、細長く巻いた形状が豚の腸に似ていることから「腸粉」と名付けれられました。

 そのチューブ状の腸粉を、チョンチョンとハサミで切って、甘辛いタレをかけて食す、というのが最も基本的な食べ方で、昔は移動式の屋台で売られていましたが(映画『英雄本色(男たちの挽歌)』の冒頭で、周潤發(チョウユンファ)も食べていましたね)、今は、街市や小さな軽食スタンドで食べることができます。

 その切った腸粉を炒めてXO醤で味付けたり、エビやチャーシューを包んで蒸したりと腸粉はバリエーションを増やし、今では香港の代表的な食べ物の1つになりました。

 今回ご紹介するのは、腸粉で油炸鬼(ヤウジャーグヮイ/あるいは「油條/ヤウティウ」)という揚げパンを包んだ「炸兩」で、お粥屋さんでよく見かける、香港の朝ごはんの1つです。

 「炸兩」という変わった名前は、40年代、戦争中で物資が乏しい中、客に安く腸粉と油「炸」鬼の「両」方を食べてもらおうと、広州のある店が考案したものだと言われています。苦肉の策だったはずが、滑らかな舌触りの腸粉と、カリッとした油炸鬼の組み合わせが絶妙で人気を呼び、今日まで食べ続けられているというわけです。

 腸粉は、粘米粉(上新粉)を主体に、各種のでんぷん粉を加えて食感を調整しています。たとえば、鷹粟粉(コーンスターチ)や生粉(かたくり粉)は舌触りを滑らかにし、馬蹄粉(クワイ粉)にはぷりぷりとした弾力を出す効果があります。馬蹄粉を澄麺(浮き粉)に替えるレシピもあり、ねっとりと粘りが強いものから、プルンと弾力のあるものまで、食べ比べてみると、店によってかなり異なることに気づきます。

 レシピにあげた腸粉の生地もしょうゆダレも、全ての腸粉メニューに応用できますので、好きな具を包んで、お好みの腸粉を作ってみてください。このタレはゆでたレタスなどにかけてもおいしくてお薦めです。(2008.6)

 

<炸兩 米粉クレープの揚げパン包み>

材料(4人分):

粘米粉 75g
鷹粟粉 5g
生粉 20g
馬蹄粉 5g
水 200cc
サラダ油 小さじ2
油炸鬼(バットの大きさに合わせて切り、オーブンで温めてカリッとさせておく) 2本分
A長ねぎ(小口切り) 10センチ分
 しょうが(薄切り) 1片
 シャロット(干葱頭)(薄切り) 1個
Bしょうゆ(生抽) 50cc
 たまりしょうゆ(老抽) 20cc
 砂糖 30g
 チキンスープストック 80cc
長ねぎ(小口切り)、白ごま 少々

 

作り方:

1.Aを少量の油(分量外)で色づくまで炒め、Bを加えて一煮立ちさせたら、火を止めて、濾しておく。
2.分量の水から少量とりわけ、馬蹄粉を溶いておく。
3.馬蹄粉以外の粉をボウルに入れ、油を加えて手でよく馴染ませたら、2の馬蹄粉水と残りの水を少しづつ加えて、滑らかになるまで手でよく混ぜる。
4.ラップを張ったバットに薄く流し、蒸気の上がった蒸し器で、1~2分蒸す。
5.蒸し上がった腸粉の上に油炸鬼を置き、竹串などを使って、腸粉を油炸鬼に巻きつけたら一口大に切り、皿に盛って、上に長ねぎと白ごまを散らす。
6.1のタレをかけて、できあがり。好みで、芝麻醤(ごまペースト)や甜醤(甘みそ)を添える。

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