順徳式水ギョウザ

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 前回前々回と、別々の友人宅でご馳走になった火鍋を紹介したのですが、その両方の鍋に具として入っていたのが、「鳳城水餃(フォンシンソイガーウ)」という水ギョウザ。片方は冷凍食品、片方は街市で購入したという生のものでしたが、どちらも同じあんが入った同じギョウザでした。

 鳳城というのは、広東省仏山市順徳区大良鎮の別名です。「蝦餃(えびギョウザ)」「韮菜餃(ニラギョウザ)」「菜肉餃(野菜と豚肉のギョウザ)」など、あんの中身の名が付いたギョウザは数多くありますが、地名を冠にしたギョウザは珍しいように思います。「喜多方ラーメン」とか「博多ラーメン」のようなもの、と考えればいいのでしょうか。

 順徳というのは、中国でも有名な美食の町で、うちの夫の母方の祖父母がこの地の出身ということもあり、義母からいつも順徳料理の素晴らしさについて聞かされてきました。

 義母が言うには、順徳料理の特徴は、とにかく手がこんでいること、そして、食感をとても大切にしていること、なのだそうです。

 たとえばこの「鳳城水餃」には、えび、豚肉、たけのこ、きくらげが使われていますが、プリプリしたえび、シャキシャキのたけのこ、コリコリしたきくらげを豚ミンチが1つにまとめていて、噛むほどに楽しくなってきます。味がいいからだけでなく、食感がよくても、箸が止まらなくなることがあるのだと実感しました。

 ところで、一口に水ギョウザと言っても、中国北部の水ギョウザは、それだけで主食と主菜を兼ねた、皮の分厚い「ゆでギョウザ」であり、香港(広東)の水ギョウザは、麺のトッピングにしたり鍋ものに入れる「スープギョウザ」と言った方が適当かもしれません。華北のものに比べると、皮が薄く、つるりと胃に収まってしまいます。

 今回自作するにあたり、迷ったのが、皮。「水餃」なのだからギョウザの皮を使うべきなのでしょうが、私が食べた「鳳城水餃」の皮はどう見てもワンタンの皮です。悩みましたが、見た目と食感重視で、ワンタンの皮を選んでみました。

 香港で売られているワンタンの皮は2種類あります。小麦粉を水だけで練った上海式の白いワンタン皮と、かんすいを加えて練った黄色い広東式のワンタン皮です。

 「鳳城水餃」は広東省が起源なので今回は広東式を選びましたが、私が見た「鳳城水餃」の中には、白い皮を使ったものもあり、決まりはないのかもしれません。かんすい入りのワンタン皮はごくごく薄いので、えびのピンク色が透けて、とてもきれいです。

 味よし、食感よし、見た目よし。美食を誇る順徳らしいギョウザができあがりました。(2009.4) 

<鳳城水餃 順徳式水ギョウザ>

材料(40個分):

豚肩ロース肉(梅頭肉/ムイタウヨッ)(かたまり) 250g
むきえび(1センチ角に切る) 200g
たけのこ(水煮缶詰め) 80g
きくらげ(乾燥したもの) 5g
A塩 小さじ1
 砂糖 小さじ1/2
 しょうゆ 小さじ1/2
 チキンパウダー 小さじ1
 こしょう 少々
 水 大さじ2
 ごま油 小さじ1
 かたくり粉 大さじ1
ワンタンの皮 40枚
チキンスープ 適量
長ねぎ(みじん切り) 少々

作り方:

1.豚肩ロース肉は、包丁でよく叩いてミンチ状にしておく。
2.たけのこは熱湯で3分ほどゆでた後、3センチ長さのせん切りにする。
3.きくらげをぬるま湯に浸し、柔らかくなったら、せん切りにする。
4.ボウルに豚肉とむきえびを入れ、Aの塩を加え、粘りがでてくるまでよく混ぜる。
5.次に、たけのこ、きくらげ、残りのAを加えて、さらによく混ぜる。
6.ワンタンの皮で包み、たっぷりの熱湯でゆでる。
7.熱くしたチキンスープに入れ、長ねぎを散らして、できあがり。

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