フクロタケのうま煮

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 初めて香港のスーパーで生のフクロタケ(草菇/チョウグー)を見つけたときは、思わず手にとってしまいました。日本では、缶詰めでしかお目にかかったことのないキノコです。うずらの卵のように可愛らしい形で、頭の灰色の部分と他の白い部分とのコントラストが、缶詰めとは比べものにならないくらい鮮やかです。

 嬉しくなってさっそく買って帰り、しいたけやマッシュルームと同じ要領で、軽く汚れを落とした後、野菜と一緒に炒めて食べました。

 く、臭い…。

 鼻の奥に、キノコ特有の湿った枯れ草のような臭いが広がります。

 後で知ったのですが、フクロタケは調理する前にしょうがの入った湯で下ゆでしてから使うのだとか。味や香り(臭み)がほとんど抜けた水煮缶詰めしか知らなかったので、野性味あふれる風味に驚きました。

 フクロタケは中国では、しいたけ、マッシュルームと並んで生産量が多く、高温多湿を好むので、中国南部、台湾、タイなどで主に栽培されているキノコです。稲わらの草の上で栽培されるので、草のキノコ=草菇と呼ばれるようになりました。

 日本で生のフクロタケを見ないのは、高温多湿でないだけでなく、とても痛みやすい(食味期間は収穫後三、四日)ことが流通を困難にしているようです。ですから、せっかく生のふくろだけが手に入る香港で賞味しない手はありません。

 今回のレシピは、そんな生のフクロタケのおいしさを味わうシンプルな一品です。下ごしらえや調味に手間をかけることで、立派な野菜料理になることに驚かれるのではないでしょうか。

 フクロタケの球型の中は袋状になっており、小さな灰色のキノコがかさをすぼめた形で入っています。このつぼみが生長するにつれ、柄が伸びて袋が破れ、かさが大きくなり、最後にはしいたけのようになります。フクロタケを購入する場合は、袋が破けておらず、触ってみて固さを感じるものを選ぶようにします。

 ところで、フクロタケは他のキノコと同様、よく似た形の毒キノコがあります。食用よりもずっと強烈な臭みがあり、死に至る強い毒性があるそうです。この野生の毒キノコは、新界(ニューテリトリー)の沙田や大埔などで見かけられるそうなので、天然のフクロタケと勘違いして採らないよう、お気をつけください。(2006.10)

 

<蠔油草菇 フクロタケのうま煮>

材料(4人前):

フクロタケ 400g
しょうが 1片
にんにく(叩きつぶしたもの) 2粒
紹興酒 大さじ1
Aスープストック 100cc
 塩 小さじ1/2
油 少々
Bオイスターソース 小さじ2
 スープストック 100cc
 しょうゆ 小さじ1
 砂糖 小さじ1/2
 紹興酒 小さじ1
 ごま油 少々
水溶きかたくり粉 少々

 

作り方:

1.フクロタケは流水で泥を落とした後、根元の部分に包丁で十文字に浅く切れ目を入れる(味をしみ込みやすくするため)。
2.なべに水(分量外)を沸かし、しょうがとフクロタケを加えて、3分間ゆでる。
3.ざるにあけて水気をよく切ったら、清潔な布巾に包んで、さらに余分な水分を吸い取る。
4.なべに油少々を熱し、にんにくを炒めていい香りがしてきたら取り出し、フクロタケを入れて炒め、紹興酒を振りかけてからAを加えて、ふたをして中火で3分間煮る。
5.なべの中の汁を捨て、Bを加えて、煮立ったところで水溶きかたくり粉を加え、とろみがついたら火から下ろし、皿に盛りつけ、できあがり。

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