黒こしょうソースの牛肉入り炒めスパゲティ

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 今回のレシピで使う「黒椒汁(ハッジウジャッ/粗びき黒こしょうソース)」は、どんな肉とも相性がよいので、香港では肉料理に欠かせないソースとして人気があります。瓶入りの既製品が市販されているので、家庭でも手軽に使うことができます。

 

この「黒椒汁」でスパゲティを炒めて作るのが、今日ご紹介する「黒椒牛柳炒意粉」で、これを私は密かに「香港版ナポリタン」と思っています。というのも、香港で炒めスパゲティといえば、ケチャップではなく「黒椒汁」炒めが主流だから。炒めると黒こしょうの爽やかな香りが立ち上り、食欲をそそるところが人気なのでしょう。

 香港では、スパゲティを「意大利粉(イーダーイレイファン)」と表記し、普通は「意粉(イーファン)」と呼んでいます。米粉で作った麺(ビーフンなど)には「粉」の字を当て、小麦粉が原料の場合のみ「麺」の字を使うのが香港の通例なのですが、スパゲティはなぜか「粉」で、マカロニも「通心粉」。長年疑問に思っているのですが、「意麺(イーミン)」にすると「伊麺(イーミン/油で揚げた太い中華麺)」と紛らわしくなるからでしょうか。

 炒めスパゲティを作る時は、ゆでた後、冷水をかけて冷ましてしまいます。これはイタリアや日本では非常識とされる行為なのですが、香港では、こうすると表面のぬめりが取れ、麺がしまるので、炒めた後もツルツルシコシコとした歯触りを保てる、と考えられているからです。

 半信半疑で試してみましたが、本当にツルツルシコシコになったのでびっくり。ソースがねっとりとからまったイタリアンのパスタとは全く異なる食感で、これはこれでおいしいと思いました。香港式にアレンジした成功例といえるでしょう。

 そういえば、香港の茶餐庁や餐庁(洋食レストラン)では、ライスの代わりにスパゲティを選ぶことができます。たいてい、ゆで置きした柔らかいものが出てきて、私も昔はそのたびに憮然としたのですが、「これはご飯の代わりなんだ、そういうものなんだ」と思ったら納得いくようになりました。柔かくて、消化がよさそうではないですか。

 話を「黒椒牛柳炒意粉」に戻しましょう。

「牛柳」は牛のヒレ肉のことで、比較的柔らかい部位ですが、赤身でパサつき易いので、香港では重曹を加えて柔らかくするのが一般的です。肉の硬さが気にならなければ、重曹は省略しても構いません。

 最後にもう一言。「黒椒牛柳炒意粉」は手軽に作れてランチにぴったりなところもナポリタンにそっくりですが、かなり辛口なので、子供が食べると多分泣いてしまいます。大人のランチの時に、どうぞ。(2008.2掲載)

 

<黒椒牛柳炒意粉 黒こしょうソースの牛肉入り炒めスパゲティ>

材料(4人前):

牛ヒレ肉(一口大の薄切り) 200g
A重曹 小さじ1/2(大さじ2の水で溶いておく)
 塩 小さじ1/2<
 砂糖 小さじ1/2
 にんにく(すりおろし) 1粒分
 しょうゆ 小さじ1/2
 こしょう、かたくり粉、油 少々
スパゲティ 300g
玉ねぎ(薄切り) 50g
青ピーマン(せん切り) 50g
赤ピーマン(せん切り) 50g
黒椒汁(市販のもの) 大さじ7
油 少々

 

作り方:

1.牛肉に、Aを順番に入れ、下味をつけておく。
2.スパゲティを袋の表示通りにゆで、ざるにあけたら冷水をかけて冷やし、水気をよく切っておく。
3.中華なべ(またはフライパン)に油を熱し、強火で牛肉を炒め、ほぼ火が通ったら、玉ねぎ、ピーマン、スパゲティを加え炒める。
4.黒椒汁を加え、さっと炒めたら、皿に盛りつけ、できあがり。

 

 

 

 

 

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