トマトと豆腐スープのヘルシー鍋

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 今年の冬は短かったですが、そのわずかな寒さの間にも、香港の冬のお楽しみ・火鍋を十分堪能することができました。今回ご紹介するのは、香港人の友人宅に招かれたときに食べた火鍋で、もしかすると、このご家庭のオリジナルなのかもしれません。


 火鍋のベースとなるスープは、トマトと豆腐を水からゆっくり煮込んだもので、他に調味料は一切なし。こんな鍋のスープは初めてです。


 具をいろいろ入れるのは好きではないそうで、薄切りの牛肉、数種類の野菜、水餃子、子供用に魚ボール、その程度。もちろん、煮込んだトマトと豆腐も具として食べてしまいます。


 「今までいろんな鍋を試して、スープにも凝ってみたけれど、結局、これに落ち着いた」のだそう。


 そして最後に鍋の締めに入れたのは、そば。もっとも、日本の乾麺ではなく、最近、スーパーで見かけるようになった、中国製のゆでそばです。「身体によさそうだから」というのが選んだ理由で、これは私が今まで出会った香港の家庭料理の中でも、一二を争うヘルシー料理かも。友人夫婦2人とも、すらっとしたモデル体型なのですが(実際ご主人は元モデル)、こんな料理なら、毎日食べても太るはずがありません。


 ところで、近年、そばを食べる香港人が増えてきたようですが、香港では、そばアレルギーの存在は知られているのでしょうか。友人夫婦は、聞いたことがない、と言います。ピーナッツアレルギー(これは香港でも有名)と同じくらい危険なのに、と教えたら、驚いていました。日本食が人気なのは結構ですが、大丈夫なのでしょうか、香港人。


 話を鍋のスープに戻すと、このトマトと豆腐から、甘く、柔らかな風味のだしが、意外なほどしっかりと出ているので驚きます。実はトマトには、うまみ成分であるグルタミン酸がたっぷりと含まれているので、だし、として使うのは理にかなっているのです。豆腐からもいい味が出ていて、これだけで十分滋味があり、鍋が進むうちに具からも味が出ることを考えれば、なるほど、市販のスープストックなど使う必要はないかも、と納得しました。


 ここで使うトマトは、硬くて酸っぱい香港のトマトが向いています。グルタミン酸は、種のまわりのゼリー状の部分に多いらしいので、種もそのまま入れてしまいます。そして、トマトがやや煮崩れてきたくらいが食べ頃。酸味のあるトマトは薬味の役割も果たし、肉がさっぱりと食べられます。


 味付けは、彼らは、しょうゆと、辣椒油(ラー油)だけでしたが、我が家は、黒酢とみじん切りの玉ねぎ、が薬味の定番なので、わざわざ持参したところ(「うちの鍋は地味だから、好みの調味料を自分で用意して来て」と言われていたのです)、この黒酢をご主人が気に入って、「うちもこれからは、これにしよう」と言いました。


 お互いに新たな発見があった火鍋パーティー。少しずつ変化・進化しながら、こうして「我が家の味」ができ上がって行くのでしょう。(2009.2)


<蕃茄豆腐湯底火鍋 トマトと豆腐スープのヘルシー鍋>


材料(4人前):

トマト(へたを取って、皮付きのままくし切り) 3個(500g)

豆腐(大きめの一口大に切る) 400g

水 2リットル

好みの肉、魚、野菜 適宜

好みの調味料、薬味 適宜


作り方:

1.大きな鍋に水とトマトと豆腐を入れ、強火にかける。

2.煮立ってきたら、火を弱火にし、30分間煮る(その間に、トマトの皮がはがれてくるので、取り除く)。

3.火鍋用の鍋に2のスープを入れ、煮立ったら、好みの具を煮て碗に取り、調味料と薬味を添えて食べる。

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